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大食漢日記


by pacchiana

たかが梅干されど梅干

梅パトロール 梅シロップもにトラバ!
精魂こめて梅干を漬けるsummergirlさんの記事を読んで思い出した。

魚菜、コック長、つまり父が毎年漬けている梅のことを。





 漬物の本に一番出てくるのは梅干である。それぞれ、私が大家だ、これが本物の梅干だとうるさいこと。いつか本で読んだが由緒ある梅干は、何年も経っている貴重品らしいが、一粒ずつ箱に入っていて一粒何と3,000円。一体どのような人が買うのか驚いたことがある。
 実は家にも古い梅干がある。毎年10kgくらい漬けていて10甕以上ほこりをかぶっている。一番古いのは昭和53年物が二つある。24年経っている。ふたを開けるとしっとりとしていて色は薄く、触ると崩れそうだ。恐れ多くて食べたことはない。実はこの頃漬物を始めたが、40歳代のこと。「つけもの大学」という本を作家の三角寛が書いていてそれを読んで以来のことだ。最近の梅干は紀州(和歌山県)の南高梅が多い。尻が少し赤くあんずのような香りがする。果肉が厚く実が柔らか、一度普通に漬けたものを塩抜きしてから、甘みをつけたり、鰹節を混ぜたり、食べやすくして売っていて一般受けしているようだが、昔の塩を吹いてすっぱい梅干のほうがよいという年配者も多い。

* 梅の選び方

 6月中旬、スーパーや八百屋に梅が出る。近県のものから南高までいろいろ。群馬の白加賀(しらかが)青梅市のもの、名も知らぬ近隣のもの。大・中・小粒青梅から黄色、値段も1kg300円くらいから1000円近くの南高まで。青梅は梅酒、梅ジュース用で高価、梅干は黄色になりかかった売れ残りがよい。水や米のとぎ汁につけてわざわざ黄色にするのです。一見の店で買わないで何件かの店を歩くと値段の違いに驚きます。面倒だがお尻の黒いへたを竹串で取ります。1個1個取ることで愛情がわいてくる気がします。

* 漬け込みと仕上げ

 鉄則は食塩13~18%くらい、12%でやったときはカビが出たし20%を超えるとしょっぱい。家では15%、まろやかな味にするためグラニュー糖を10%入れる(以上は梅に対する重量比です)。食塩は自然塩がいいとかいろいろうるさいが、分かりはしない。気持ちの問題、気取りのようなものと思います。
 さて、別のポリバケツに入れた梅に焼酎を適量ぶっかけ、まぶし、漬物桶に食塩、グラニュー糖をばら撒き塩を一段入れる。また食塩、その上にグラニュー糖、梅を繰り返し、最後は食塩などを厚めに振り、押し蓋をして重石を載せる。重石は梅の重さの2倍が標準です。ビニール袋などですっぽり覆い、紐で縛り、ごみや虫の侵入を防ぎ冷暗所に置く。数日で梅酢が上がってくるが幾日かなじませておく。
 そのうち赤しそが出回ってくる。10kgの梅で五束くらいか、求めたものを水洗いし葉をもぎ取る。ボールの名かで塩を振りかけて揉む。手で絞ると黒いアク汁が出るがこれは捨てます。梅酢をかけると綺麗な紅色に変わり、これを漬け桶に入れ、上にしその葉をかぶせ梅雨明けまでおく。天気予報を調べ3日3晩の土用干しをすれば素晴らしい梅干の出来上がり。土用干し最終日の日中、梅をみりんや日本酒、焼酎などにじゅっという感じにくぐらせ、××仕上げをいう保存法もある。しその葉を塩もみしてアクを抜いた便利な手抜きしその葉も売っています。ご健闘を・・・・・。
by pacchiana | 2005-07-21 21:12 | レシピ